【本】阿部和重『グランド・フィナーレ』-イタいヤツが主役だが、ややおとなしめ




著者の作品の多くは、傍目から見て問題を抱えているのが明らかな、いわゆるイタいやつが主役だ。

内省すればするほと、自己欺瞞に陥ってしまうというパターンが見られるが、本作品は幾分おとなし目。


ロリコンが発覚し、妻や娘に愛想をつかされ、友人たちからも蔑まれている男の物語である。

出だしから波乱の予感だが、二部構成の後半から様相が変わる。

故郷に戻った男が小学生の女子に芝居を教えるようになるのだ。

破綻へむかってまっしぐらと思いきや、転調したかの如く戸惑うばかりで、そのままラストへ向かってしまった。

ミニシアター系の映画のワンシーンを切り取ったかのような描写が特徴的ではある。


『ニッポニアニッポン』との接点があり、いわゆる神町サーガ。

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